2018年3月14日水曜日

The Shape of Water



ギレルモ・デル・トロ監督の「パンズ・ラビリンス」が好きだったので、当然この映画も見てきた。
彼の映画は二重構造になっている。それは、ファンタジーと現実だ。
主観だが、この現実が、リアルで残酷な描写だからこそファンタジーが際立つ手法だと思う。
ただ、「パンズ・ラビリンス」の時は、ヴィダル大尉の我が子に対する異常なまでの執着が理解できなかった。
その為、映画の前半は少し退屈だった。

でも、この映画では、兵隊あがりの敵役ストリックランドが最高だった。
郊外の住宅地に、絵にかいたようなマイホームがあり、家族の為だっら何でもする。
そんな、彼だからこそ、その反動として、黒人、ゲイ、身体障碍者、ましては化け物という弱い立場の人々に暴力を行使できる。
そして、白人至上主事団体「KKK」の白い三角頭巾の下にある顔とストリックランドの顔がかぶさり、久々に映画を見て恐怖を感じた。

私がこの映画を見て感じたことは「形にとわられず、水のように柔軟であれ」だった。
そして、タレント「すみれ」が言うように一風変わった恋愛映画に仕上がっていた。